政令指定都市市長会が新たな大都市制度として提唱している。大阪都構想は市を廃止して都に一体化し、その内部に特別区を設置する構想だが、特別自治市は、大都市と二重になっている広域自治体(府県)を廃して市と一体化する構想。横浜市が先頭になって実現を目指している。これにより、それまで府県が行っていた事務が市に移るため、大都市の区域に発生する行政需要のすべてを市が一元的に処理することができる。その行政に必要な経費は、都市部から納められている府県税が一元的に市の歳入となるため、これで賄うとしている。1947年制定の地方自治法には「特別市」の規定が置かれていたが、都道府県の抵抗によって、一市も指定されることなく、56年の地方自治法改正で廃止され、条文が削除された。