野党となった自由民主党の谷垣禎一総裁は、イギリス野党のシャドー・キャビネット(影の内閣)を自民党に設けることについては、すでに党の政調会に部会があるとして懐疑的な立場をとってきていたが、2010年4月に7月の参議院選挙に向けて、参議院選挙対策本部の下に、総裁直属の政権力委員会(ネクスト・ジャパン)を設置することとした。構成員14人は中堅が中心で、衆参両院の当選1回生4人を抜擢(ばってき)する一方、ベテランの高村正彦元外相を外交担当に充てるなど挙党態勢を目指した。谷垣総裁は、政権力委員会について、「次世代のリーダーを配置して、我が党が政権を作る力があることを示すという狙いだ」と語ったが、参議院選挙後の9月21日に、自民党はシャドウ・キャビネットの設置に踏み切り、それに伴い政権力委員会(ネクスト・ジャパン)は廃止された。(→「自由民主党シャドウ・キャビネット」)