2014年7月8日、日本・オーストラリア経済連携協定(日豪EPA)と同時に締結された、日本政府とオーストラリア政府間の取り決め。正式名称は「防衛装備品及び技術移転に関する相互協定」。両政府が参画する防衛装備品および技術の共同開発・生産、ならびに安全保障・防衛分野での協力強化のため両国間で移転される防衛装備品および技術の取り扱いに関する法的枠組みを設定するもので、移転の手続きを定めるとともに、決定機関となる合同委員会を設置して、使用に関する規律などについても定めている。南沙諸島(スプラトリー諸島)における中国の活動を牽制(けんせい)するための、日米豪間の安全保障協力・強化策の一環である。日本とオーストラリア間の安全保障面での協力は、安倍晋三首相とトニー・アボット首相(当時)との緊密な関係のもとで急速に展開し、オーストラリアの潜水艦建造計画に日本が協力する動きとも関連している。