米州機構(OAS→「米州関係」)加盟34カ国の首脳会議。従ってキューバは加わっていない。地域問題解決のための戦略策定を目的としている。第1回会議は1994年にマイアミで開催され、米州自由貿易圏(FTAA)創設が決定され、以後もその実現が主要テーマになってきた。これに対し、ラテンアメリカ諸国側から貧困や雇用問題も扱うべきだとする声が高まり、2005年のアルゼンチンにおける第4回会議では「貧困の克服と民主的ガバナビリティー強化のための活動の創造」が公式テーマとなった。09年の第5回会議(トリニダード・トバゴ)では、アメリカとラテンアメリカ諸国の意見の相違が大きくなり、最終文書も満場一致での採択とならなかった。とくに大きな対立が見られたのはアメリカによるキューバ制裁問題で、中南米諸国が一致して制裁解除を求めたのに対し、アメリカとカナダが反対した。第6回会議は12年4月にコロンビアで開催予定だが、エクアドル等がキューバの参加を強く求めるなど対立は激化している。