2009年12月にデンマークのコペンハーゲンで開催された気候変動枠組条約第15回締約国会議(COP15)及び京都議定書第5回締約国会合(COP/MOP5→「COP/MOP」)において「留意」されることとなった政治合意文書。「合意」には13年以降の温暖化対策が盛り込まれたが、一部途上国が反対し、最終的に「合意に留意」との妥協案でまとまった。20年の温室効果ガス削減目標を各国に義務付けることはなく、京都議定書以降(13年以降)の新たな枠組み(→「ポスト京都議定書」)の構築も先送りとなった。「コペンハーゲン合意」の主な内容は次の通りである。(1)世界全体の長期目標として産業化以前からの気温上昇を2度以内に抑える。(2)京都議定書の附属書I国(先進国)は20年の削減目標を、非附属書I国(途上国)は削減行動を、それぞれ別表に記載。各国は10年1月31日までに記載事項を提出。(3)締約国の行動はMRV(測定/報告/検証 measurable,reportable and verifiable)可能なものとする。非附属書I国が自発的に行う削減行動も国内検証を経た上で、国際的な協議の対象となる。支援を受けて行う削減行動は国際的なMRVの対象となる。(4)先進国は、10~12年の間に300億ドルの新規かつ追加的な公的資金による支援を共同で行い、また共同して20年までには年間1000億ドルの資金動員目標を約束。(5)15年までに合意の実施状況を評価。