医師による診療・処方を必要とする医薬品。「医家向け医薬品」とも呼ばれ、一般の人は病院やクリニックで医師の診察を受け、交付された処方箋(せん)を調剤薬局などへ持参しなければ入手できない。薬局や薬店で買える一般用医薬品に比べると、確実な効果が得られるが、副作用や毒性を有するため、使い方を誤ると危険である。そのため薬事法により厳重な規制も敷かれており、医療用医薬品を製造・販売するには厚生労働省に申請を行い、認可を得なければならない。製薬会社が新薬として開発に成功し、最初に販売した製品を先発品、またはブランド品という。特に従来の薬の概念を打ち破る新薬の場合は、俗に「ピカ新薬」などと呼ばれる。一方、先発品の特許期間(一般的には20年)が切れると、製造法をコピーした後発薬がゾロゾロと発売される。これらは正式名をジェネリック薬というが、薬業界では「ゾロ品」、英語で「me-too-drug」と呼ばれている。