2002年度以降の母子健康手帳は以下の内容を追加・修正した。(1)母乳栄養を勧めるため「断乳」の表現をやめ、「母乳を飲んでいる、飲んでいない」とし、離乳の完了時期のチェックを1歳6カ月とした。(2)乳幼児の発達の質問項目をわかりやすく表現。(3)2000年の乳幼児身体発育調査結果に合わせて発育曲線などのグラフを修正。(4)父親の育児参加の促進を配慮。(5)「子育てについて困難を感じることはありますか」の質問項目を追加。(6)予防接種の勧奨を図った。(7)揺さぶられっ子症候群を予防するため、「未発達な脳に出血を生じさせ、脳の障害を起こす場合があるので、新生児や6カ月以下の赤ちゃんを強く揺さぶるのは避けましょう」を追加。(8)保護者の歯の仕上げみがき、指しゃぶりの注意等、歯科保健の内容を充実。(9)幼児の生活リズムの形成、食生活上の注意を追加。(10)葉酸と二分脊椎の関係を追加。(11)妊娠中や分娩時の薬の影響や育児期間も含めて喫煙・飲酒について注意と喚起を促した。(12)育児のしおりを中心に親子のふれあいを勧め、心の面の解説を充実。(13)チャイルドシート、日本中毒情報センターの中毒110番等を追加し、事故防止への配慮を充実。(14)育児休業給付率が01年以降は休業前賃金の40%に、07年10月からは50%に引き上げられたこと、母性健康管理指導事項連絡カード等、男女労働者の育児の制度を解説した。03年12月には神経芽腫に関する記載が削除された。06年には、妊娠中毒症を妊娠高血圧症候群とし、MRワクチンや日本脳炎ワクチンの現行接種方式を載せた。07年にはマタニティマークについて新たに記載した。