複数のエージェントが分散配置された環境で、それらのエージェントの集合が協調・競合といった相互作用をすることで全体として知能をもつようなシステムについて研究する領域のこと。すなわちマルチエージェントシステムの知能に関する研究を指す。従来の人工知能(AI)がもっぱら個の知能を対象としてきたという反省のもとに、集団全体としての知能の役割を強調する。具体的には、複数の知能ロボットが協同して一つの作業を行うこと、ネットワークで結ばれた複数のコンピューター上のプログラムが共同して一つの問題解決を行うこと(分散問題解決という)、などの例があげられる。人間社会はまさにDAIそのもので、DAIのほうが従来のAIより現実的と言える。