減速材に重水(D2O)を用いるタイプの原子炉の総称。重水素(デューテリウム)は普通の水素に比べて中性子吸収断面積(→「核分裂」)が著しく小さいため、減速材としての性能が高い。天然ウランをそのまま燃料に利用でき、ウラン濃縮を行う必要がない。一方、重水素は中性子を吸収すると放射性の三重水素になるため運転管理が面倒となる。カナダのCANDU(Canadian Deuterium Uranium Reactor)、イギリスのSGHWR(Steam-Generating Heavy Water Reactor)がある。