原子力施設で生じる多種多様な放射性廃棄物のうち、高レベル放射性廃棄物を除いたすべて。高レベル放射性廃棄物に比べれば放射能含有量は低いが、量が多いうえに、種々雑多なものがある。そのうち、比較的放射能含有量の少ないものは原子力発電所内でドラム缶に詰められる。焼却などで減容されてはきたが、現在日本には原子力発電所からのものだけで約60万本、その他の施設も合わせると100万本を超えるドラム缶が蓄積している。そのうち、医療関連のものは岩手県滝沢村のラジオメディカルセンター(RMC ; Radio Medical Center)に、原子力発電関連のものは青森県六ヶ所村の低レベル放射性廃棄物埋設センターに持ち込まれるようになっているが、大学の研究所などのものは新たに発足した日本原子力研究開発機構が廃棄業者の届け出をして事業に乗り出した。青森県の鰺ヶ沢町や六ヶ所村が埋設地として期待されているが、場所は未定のまま。