従来、核拡散防止を最大の目標として自らも商業的再処理(→「再処理」)を放棄してきたアメリカが、2006年2月に発表した根本的な政策変更を伴うエネルギー政策。世界を「核燃料サイクル国(パートナーシップ国 : アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国の核兵器保有5カ国と日本を加えた6カ国。将来的には、インドも含む可能性あり)」と「単なる原子力発電国」に二分し、後者にはウラン濃縮や再処理、高速増殖炉を許さず、その代わり、前者は後者に発電用の核燃料の提供を保証するというもの。もともと、この計画は政治的な要求に基づくもので、アメリカ科学アカデミー(NAS ; National Academy of Sciences)の研究機関「米国研究委員会(National Research Council)」は、「商業レベルに近づくようなレベルでこの計画を進める経済的正当性はない」旨の報告書を07年10月に公表した。結局、オバマ政権は09年4月、商業用の再処理とプルトニウムを燃やす高速増殖炉はアメリカ国内に作らないと表明、GNEPは崩壊した。