使用済み燃料の中には、(1)核分裂生成物(→「核分裂」)、(2)プルトニウム、(3)燃え残りのウランの三者が含まれている。もともとは、その中から原爆用にプルトニウムを取り出すために開発された技術が再処理である。現在は、湿式法(wet reprocessing)と呼ばれる溶媒抽出法の一種であるピューレックス法(PUREX法 plutonium reduction oxidation)が広く用いられる。日本ではフランスの技術を導入して、1977年に東海村で試験的な再処理工場が稼働を始めた。日本側の受け皿は旧動燃(動力炉・核燃料開発事業団)で、フランスの技術を学んで六ヶ所村再処理工場は自力で作る計画であった。しかし、結局、六ヶ所村再処理工場もフランスに作ってもらった。それほど、再処理とは困難な技術であるが、可燃性の溶媒を使う現在の方法から、代替フロンとしても用いられる不燃性の溶媒ハイドロフルオロカーボン(HFC)を使う方法、あるいは溶媒を全く使わない乾式再処理の研究なども続いている。