日本では、2000年5月に「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」が成立して、高レベル放射性廃棄物は再処理、ガラス固化を経て、深さ300~1000mの地下へ埋設する方法が決定した(→「ガラス固化体」、「地層処分」)。そして同年秋に、処分主体として原子力発電環境整備機構が設立された。英語名である「Nuclear Waste Management Organization」を日本語に訳せば「核廃棄物管理機構」となるうえ、頭文字を素直にとるなら「NWMO」となるはずだが、廃棄物を意味する「Waste」のWは無視して「環境」という言葉に置き換え、略称を「NUMO(ニューモ)」とした。40年には処分を開始しようと計画し、埋設場所は公募方式で決められることになった。全国の自治体に処分場誘致の意思の有無を尋ねる調査が02年から始められ、調査に応じさえすれば総額20億円の交付金が出ることになっていたが、そのような自治体は一つも現れなかった。そのため、公募方式とともに、国が前面に出、積極的に自治体に働きかけることになった。