複数波長の光を重ね合わせた白色光を出力する発光ダイオード(LED)。近年、発光効率が蛍光灯並みにまで向上し、研究開発レベルではナトリウムランプを超えて、最高効率の白色光源となった。小型、高輝度、低発熱の特性から液晶ディスプレーのバックライトや懐中電灯に使用されており、自動車用ヘッドライトにも採用された。特長を生かした用途にカプセル型内視鏡などもある。一般照明用の商品化も始まり、従来の電球に置き換えられる形状のLED電球は低価格化が急速に進んでいる。
白色LEDの発光の原理は蛍光体の有無によって2種類に分類される。蛍光体を用いるものとしては青色LEDと黄色に発光する蛍光体を組み合わせたもの、紫外または紫LEDと青・緑・赤に発光する3種類の蛍光体を組み合わせたものがある。これに対し蛍光体を用いないものは、青・緑・赤LEDを一つのパッケージ内に並べ、これらを同時に発光させることによって白色光を得る。