加熱、暖房、給湯、調理などの分野に利用されている電気加熱を総称して呼ばれている。電気の加熱利用は産業部門に始まり、金属の製練・加工の高温加熱としてアーク加熱、抵抗加熱の一種である直接通電加熱や誘導加熱などが使用された。その後、エレクトロヒートが持つ多様性と技術進歩によって、その適用分野は広がり、食品加工、木材乾燥、樹脂・ゴムの加熱など非金属の内部加熱に誘電加熱やマイクロ波加熱が使われるようになってきた。また、社会のニーズから従来の高温加熱だけでなく暖房、給湯、除湿など低温加熱分野に遠赤外加熱やヒートポンプが普及した。さらに、近年は、プラズマ、電子ビーム、イオンビームなどによる新しい表面処理や加熱方式への適用、それに金属や非金属の切断、穴あけ、溶接、表面処理、溶解などにレーザー加熱が利用されるなど、エレクトロヒートは様々な産業分野にその用途が広がりつつある。