地球上の海洋の約24%を占める、地球上で太平洋に次いで2番目に大きい海洋で、面積は8655万7000平方キロ。大西洋の中には南アメリカプレート、アフリカプレート、カリブプレート、北アメリカプレートがあり、トランスフォーム断層や海嶺が存在する。大西洋中央海嶺は大西洋のプレートを作っている。大西洋は今から2億5千万年ほど前に超大陸パンゲアが分裂することによって形成されたと考えられている。パンゲア分裂の前に現在の大西洋にあった「イアペイタス海」が大陸移動によって閉じられて、パンゲアを作ったとされる。大西洋の周りには海溝はあまり見られず、プエルトリコ海溝と南サンドイッチ海溝だけである。大西洋の中にある海山には、ワルビス海嶺と呼ばれる海山の集合体がある。また、大西洋赤道海域にはセントピーター・セントポール群島と呼ばれるかんらん岩から成る岩礁がある。大西洋は古くから研究されており、1872年から世界の海洋を調査したチャレンジャー号の航海でも大西洋中央海嶺の水深が浅いことがわかり、「海洋底拡大説」が提案されるもとになった。大西洋中央海嶺の地形が東アフリカリフト帯の地形と類似しているため、海嶺も地殻が両側から引っ張られていると考えられている。