6は、自分自身と友愛数である。たとえば、6の約数をあげていくと、
自分自身と友愛数になる数のことを完全数という。言い換えると、ある数(この場合6)の約数のうちで、その数自身を除いたもの(この場合、6を入れないので、1, 2, 3)の和(1+2+3)がその数(6)になるとき、完全数である。
メルセンヌ素数2q-1を見つければ、(2q-1)2q-1が完全数となることはユークリッドが示している。なぜなら、その約数は、
1, 2, 22, …, 2q-1, (2q-1), (2q-1)2, (2q-1)22, …, (2q-1)2q-2
となるが、それらを加えると、
(1+2+22+…+2q-2){1+(2q-1)}+2q-1=(2q-1)2q-1
となるからである。
古代ギリシャ時代には、28=(23-1)22、496=(25-1)24、8128=(27-1)26の四つが完全数として知られていた。qに7の次の素数の11を入れると、(211-1)=2047=23×89で、メルセンヌ素数ではなく、(211-1)210は完全数ではない。
メルセンヌ素数から作る完全数は偶数となるが、奇数の完全数があってもよいはずである。しかし、奇数の完全数はまだ発見されていない。