原子核の核子の密度は元素によらずほぼ一定だが、中性子星の内部ではこれを上回る低温高密度のハドロン物質(hadron matter)ができる。高密なら核子の内部と同様にクォークで埋めつくされたクォーク物質となり、この状態の星も発見されている。ハドロンの内部ではグルーオン(gluon)の管束がクォークを結びつけており、この「強い力」の理論である量子色力学(QCD ; quantum chromodynamics)のカラー対称性は、ハドロンの外部では破れている。ビッグバン宇宙初期では全空間が高温なクォーク物質状態にあった。加速器での重イオン衝突実験で、対称性が回復したクォーク・グルーオン・プラズマ状態を作れる。