1838年(天保9)に奈良県の農婦中山みき(1798~1887)によって開かれた神道系の創唱宗教。天理王命(てんりおうのみこと)を主神とする。息子の病気を治すために修験者(山伏→「修験道」)に祈祷を依頼し、自ら修験者の霊媒になった際に、神が憑依した。近隣の農民や職人の安産祈願や病気治しによって信者を増やしていったが、地域の寺院や神社などの既成宗教から圧迫されるとともに、官憲の弾圧も受けて、教祖は幾度も逮捕・拘留された。教祖の死後、神道本局の所属教会となって公認され、1908年に別派として独立し、教派神道の一つとなった。
儀礼として神楽勤めがあり、教祖の作成した「みかぐらうた」が歌われる。和歌体の「おふでさき」が教典であり、自分の身体が神の貸しものであることを知り、欲を捨てることによって、病気のない平和で豊かな世界で「陽気暮らし」ができると説く。本部は奈良県天理市。