奈良県御所市篠にある縄紋・弥生・古墳時代の遺跡。奈良県立橿原考古学研究所が調査して、縄紋時代晩期後半のヒスイ管玉(くだたま 2800~2500年前ころ)を見つけた。このころ、ヒスイ製品は一般的に小型化するが、この例は長さ3.84センチ、直径約2センチ、重さ21.84グラムであり当時の最大級のものである。ヒスイは新潟県糸魚川流域原産である可能性が高い。またその上層では、古墳時代前期の掘立柱建物(ほったてばしらたてもの)と敷地を四角く囲んだ塀(4世紀前半)が見つかった。敷地は南北約100メートル、東西約120メートルである。この地域を拠点とした葛城氏(かずらきし)の居館である可能性が高いが、囲形埴輪(かこいがたはにわ)の構造に似ていることから初期大和政権が造営した祭祀施設とする意見もある。