沖縄県南城市ガンガラーの谷内にある旧石器時代~縄紋時代の洞窟遺跡。2014年の沖縄県立博物館・美術館の調査により、V層(約9000年前)の下層(VII層)から人骨が発見された。この人骨は、1体の成人遺体を仰向けに横たえたものであり、上に複数の石灰岩礫(れき)がおかれていたことから、埋葬したものと推定されている。人骨の発見例は、沖縄県港川人(約2万年前)などがあるが、骨格が連なった状態での埋葬人骨の発見例としては、本例が国内最古例である。今後このサキタリ洞人が、港川人の系譜をひくか、異系統の人であるかなどの解明が期待される。