青森県五所川原市桐内にある縄紋時代晩期を中心とする遺跡。五所川原市教育委員会が2012~14年度に調査して、環状の大型墓地をみつけた。この墓地は砂丘の高まりを囲む東西径50メートル以上、南北径約40メートルのドーナツ形の範囲に、土坑墓約130基が密集するものである。土坑墓は土坑(穴)を掘って遺体を埋葬するものであるが、埋葬後に土坑の上に土盛りをしたことが確認された希有の例である。また埋葬儀礼に用いたと推測される土器の堆積(たいせき 2600~2500年前)から、精巧な人面を表現した浅鉢形の縄紋土器(人面付き浅鉢形土器)がみつかった。従来、土面は知られていたが、精巧な人面を表現した浅鉢は初めての発見である。本遺跡は十三湖の北に面した遺跡であり、10世紀頃まで断続的に居住がなされた。