長音階の3度と5度と7度がフラットした(半音下がった)音程で、ハ長調でいうと、ミ、ソ、シを半音下げた音。ブルースやジャズやその影響を受けた音楽でよく使われる。ブルー・ノートを加えた音階(スケール)をブルー・ノートスケールといい、ド・レ・♭ミ・ミ・ファ・♭ソ・ソ・ラ・♭シ・シ・ドとなる。この音階の範囲内で音を効果的に使うと、いわゆるブルースらしさが得られる。実際には、下がるのは正確な半音ではなく、五線譜で表記しにくい微分音のことが少なくない。西アフリカの伝統的な音楽や、イギリス・アイルランド民謡(→「ケルト音楽」)でもこれに近い音程の使用法が見られることから、ブルースの起源をアメリカでの両者の出会いや西アフリカの音楽に求める説もある。