映像における「超解像」とは、フルHD(1920×1080画素となる、いわゆる「フルハイビジョン」)未満の画質の映像を、フルHD相当の高精細度に作り変えるような、高解像度化技術の総称。例えば、DVDは720×480画素に相当し、これをフルHDの画面に映し出す場合、画面に適したかたちで信号の配分を調整するスケーリング(画素数変換 scaling)が行われる。従来のブラウン管テレビに比べ、プラズマテレビや液晶テレビは、縦横に整然と画素を並べて映像を再現する画素型と呼ばれる構造をもち、従来の単純な計算手法のみでは、映像がピンボケしたかのような感覚が残ってしまう。そこで、このピンボケ感を緩和し、フルHD映像と見比べても違和感のないようにスケーリングする技術全般を「超解像」と呼んでいる。また、フルHDの4倍の解像度をもつ4Kテレビや4Kプロジェクターの登場により、フルHD未満およびフルHD解像度の映像を4Kにアップスケーリングする際も、同様に超解像技術が用いられる。方式や効果は各社各様であるが、主な方式としてデータベース参照型(学習型)、フレーム参照型、再構成型、自己合同性型などがある。