人気が高まっているスマートフォンにナビアプリをインストールしたもの。アプリを低価格あるいは無料でインストールできる手軽さがあり、携帯電話よりも画面サイズが大きいことから視認性も良く、カーナビゲーションシステム(カーナビ)代わりに利用するユーザーが増えている。自動車メーカーもこの分野へ積極的に参入。トヨタ自動車は2010年12月にアンドロイド系とiPhoneに対応した「smart G-BOOK」(→「テレマティクス・サービス」)をスタートした。これは、オペレーターサービスや緊急通報サービス「HELPNET」が利用できることを特徴とする。また、ホンダは自社のテレマティクス・サービス「インターナビ」の機能をスマートフォンで利用できる「インターナビ・リンク」を11年3月より開始。ホンダ車ユーザーであれば無料で利用できる。また、今後はスマートフォンのナビ機能を、車内の大型モニターでコントロールできるシステムが導入される予定。他にも日産の電気自動車(EV) 「LEAF(リーフ)」が、カーナビとスマートフォンや携帯電話、PCなどを連携させて、エアコンや充電の設定を可能にするなど、スマートフォンの車内デバイス化は、さらに加速していく状況にある。ただ、GPSだけで測位する状況ではビル街や山間部などの走行で不安が出る。パイオニアは10年10月に開催されたアジア最大級の先端IT、エレクトロニクス総合展「CEATEC JAPAN(シーテックジャパン)」で発表されたNTTドコモの「ドライブネット」に対応したスマートフォン向けナビアプリ「ドコモ ドライブネット powered by カロッツェリア」を発表。ドコモのアンドロイド系スマートフォン(2.1以降)に対応し、GPSのみならずジャイロ&加速度センサーを内蔵した専用クレードルと組み合わせて、この弱点を補う。そのため、現在のPND並みの測位精度が得られ、年2回の地図更新にも対応する。