車間距離制御システムの一つで、レーダークルーズコントロール(トヨタ)、車間自動制御システム(日産)、アクティブ・クルーズ・コントロール(BMW)など、メーカーによりさまざまな名称がある。定速走行装置(クルーズコントロール)に車間距離制御などの速度調節機能を付加したもので、各種センサーによって先行車との車間距離を測り、自動的に安全な一定の距離を保つことができる。先進緊急ブレーキシステム(AEBS)の副産物として生まれた機能だが、これが可能になるのは「ミリ波レーダー」と「光学カメラ(単眼/ステレオ)」によるセンサーを備えている場合のみ。先行車をこれらのセンサーによってとらえることで自動追従走行が可能となり、先行車の速度に合わせて自車の速度も自動調節される。車間距離はステアリングに装備されるスイッチで何段階かに調節することができ、速度もあらかじめ上限値を設定できる。当初は高速道路向けに開発されたが、現在では市街地での定速走行にも対応したり、障害物や歩行者の感知機能、後方車両への対応を備えたものもある。利用条件として、天候の良い時が原則だが、ミリ波レーダーの場合は小雨時の夜間利用も可能。光学カメラの場合は、降雨時の夜間は使えなくなる可能性がある。いずれの場合も利用不可能時はドライバーに対してそれを知らせる警告が発せられる。また、カメラを備えるシステムでは車線の認識もできるため、車線内を自動的に保ちながら走行する「オートレーンキーピング(automatic lane keeping 自動車線維持)」も可能となる。これらの技術は本来運転者の負荷軽減を目的とするが、事故回避と衝突被害軽減(→「衝突回避システム」)の側面も持ち、自動運転車にもつながる技術として採用が進んでいる。