[一言で解説]
裁判員裁判の対象となる事件が起訴されると、その事件の裁判員を決めるために、名簿から選んだ候補者に裁判所までの出頭を求める。「質問票」は、この出頭を求める「呼出状」とともに、「欠格事由」や「辞退事由」があるかどうかを、あらかじめ尋ねる書類。
[詳しく解説]
欠格事由や不適格事由をもっていることが明らかならば、そういう人を裁判所に実際に呼び出すことは無意味なばかりか、負担にしかなりません。そこで、それらを質問票で尋ねて、裁判所に来なくてもよいようにするのが質問票の役割です。また、裁判所は、最終的に裁判員を決める際に、呼び出した候補者を面接するのですが、そのときに、あらかじめ欠格事由や辞退事由に関する回答をもらっていた方がスムーズです。質問票は、この点でも有益です。「調査票」と似ていますが、手続きの時期が違います。調査票は、裁判員候補者名簿が作成された時点で送られてくるのに対して、質問票は、裁判員事件を実際に担当する裁判員を決めるために、候補者名簿から更に選んで呼び出しをする時点で、送られてきます。辞退事由などがある人は、手続きのなるべく早い段階で解放するほうが、負担が少ないので、同じ事由をある程度までは、重ねて問うことを予定しています。