蓮（はす）の花は泥の中でも美しい花を咲かせているという意味から、転じて、煩悩の中にあっても清らかに身を保っている人をたとえていう。また、世の中の汚濁に染まらないで清く生きている人をたとえていう。
『維摩経（ゆいまぎょう）―中』に「譬如_下高原陸地不_レ生_二蓮花_一、卑湿淤泥乃生_中此華_上。（略）煩悩泥中乃有_二衆生_一起_二仏法_一耳」とあるところから。

〔例〕「あの娘、厳しい境遇の中にいても純情さを失わない。それに気立てもよくて利発でもある。まさに泥中之蓮だね」などのように使う。