2013年9月のG20（主要20カ国・地域首脳会談、ロシアで開催）において合意された、世界の銀行や企業が活用する店頭デリバティブ（→「デリバティブ」）に対する新たな規制。バーゼル銀行監督委員会（BCBS）や証券監督者国際機構（IOSCO）などの提案に基づいた新規制は金利スワップや、クレジット・デフォルト・スワップ（CDS）などを主な対象としており、これらの店頭デリバティブについては、(1)清算機関が担保として一定の証拠金を預かり、銀行や企業は同清算機関を通じて集中決済する、(2)取引条件がばらばらで清算機関を通じた決済が難しい場合、現金などを証拠金として取引相手に差し入れる、のいずれかの選択制が導入されることになる。同規制は、15年から各国において段階的に導入される予定であり、日本でも金融庁が監督方針の整備や金融商品取引法の改正作業に着手する。なお、為替分野のデリバティブは新規制の対象外とされる。