通信におけるユニバーサルサービスの範囲(加入電話、公衆電話、緊急通報)を見直す際に導入された概念で、誰もが地域間の格差がなくブロードバンドへのアクセスが可能である状況を示す。ユニバーサルサービス制度は公衆交換電話網(PSTN public switched telephone network)による固定電話を前提としている制度だが、2010年代の初頭以降にはPSTNからIP網への移行が完了する見込みで、ユニバーサルサービス制度も見直す必要がある。その中で、ユニバーサルサービスに代わる概念としてユニバーサルアクセスが総務省の研究会などで検討されている。ユニバーサルサービスでは提供者はNTT東西会社のみであったが、ユニバーサルアクセスではFTTHや第4世代携帯電話などの多種多様なブロードバンドサービスが検討の対象となり、それらのサービスを提供するユニバーサルアクセス提供者も多数存在することが想定され、ユニバーサルアクセスの制度設計には十分な検討が求められる。