世論調査などで「支持する政党なし」と答える有権者層。浮動層ともいう。従来、無党派層の大部分は「政治的無関心層」と重なる部分が多かったが、1980年代以降、単純に無関心な人々だけでなく、政治的な関心は高いが、既成の政党に対して不信を抱く「意識的な無党派層」が増えてきている。2000年6月総選挙では都市部の無党派層が民主党支持に回ったことが自由民主党(自民党)の大都市部と県庁所在地での惨敗をもたらした。後者は1区現象と呼ばれた。01年参議院選挙では無党派層の多くが小泉改革を支持し自民党票の底上げに寄与したとみられるが、03年衆議院選挙と04年参議院選挙では無党派層の多くが民主党に投票し、同党の躍進を支えた。05年衆議院選挙では郵政民営化を掲げる「小泉自民党」を支持したが、07年参議院選挙では一転して「安倍自民党」よりも「小沢民主党」への期待を示したことによって民主党の大勝がもたらされた。09年衆議院選挙では民主党支持になだれ込んだものの、民主党政権の混迷から10年参議院選挙と12年衆議院選挙では民主離れを起こし、民主党大敗の原因の一つとなった。