政府は2011年10月28日の閣議で、国家公務員給与の平均0.23%引き下げを求めた11年度人事院勧告の実施見送りを正式決定した。実施に必要な給与法改正案を提出せず、東日本大震災の復興財源確保(年2900億円の捻出)を名目に、13年度末まで給与を平均7.8%引き下げる「国家公務員の給与の臨時特例に関する法律案」(11年6月3日第177国会提出)の成立を優先させるとした。勧告の全面見送りは1982年(昭和57)度以来で異例の措置。臨時特例法案は、労働協約締結権を付与する公務員制度改革関連法案を同時期に成立させることを条件に、政府が連合系組合と合意。人事院は勧告見送りは憲法に抵触すると反発。(→「人事院給与勧告」)