1996年にパキスタンのクリケットチームの主将を務めたイムラン・カーン(Imran Khan)を党首として結成された新政党。「公正運動」とも訳される。「正義、人道、自尊」を党是として掲げる。既成政治家や官僚らの汚職腐敗の批判をつうじて、党勢を伸ばしてきた。2002年国民議会選挙で党首のカーンが初めて当選し、13年選挙ではパキスタン・ムスリム連盟ナワーズ派(PML)の124議席、パキスタン人民党(PPP)の33議席に次ぐ23議席を獲得した。PTIはアフガニスタンに接するハイバル・パフトゥンハー州では第一党としてイスラム党と連立政権を運営している。9.11同時多発テロ以降のムシャラフ政権によるアメリカ傾斜政策に強く反対し、無人攻撃機による越境爆撃への抗議運動を組織し、一般には反米、親タリバン政党と見られている。14年8月14日、PTIは13年選挙を不正と主張し、選挙やり直しを求める運動を開始した。カーンは税や公共料金支払いの拒否を訴え、首都イスラマバードを包囲するデモ、大集会を組織した。(→「シャリフ政権」、「ムシャラフ政権」、「パキスタン・タリバン運動」、「パキスタン・アメリカ関係」)