人口を年齢により、年少人口(15歳未満)、生産年齢人口(15歳以上65歳未満)、老年人口(65歳以上)に3区分したとき、年少人口と老年人口の和を従属人口という。従属人口を生産年齢人口で割ったものが従属人口指数であり、通常100をかけて表す。国勢調査人口に基づく日本の従属人口指数は、1920年(71.6)、50年(67.5)、60年(55.7)、70年(44.9)と低下し、90年(43.5)に最小値を記録したのち、以後95年(43.9)、2000年(46.9)、05年(51.3)、10年(56.7)、13年(61.1)と上昇に転じている。国立社会保障・人口問題研究所の将来人口推計(12年1月公表)によれば、30年には72.2、60年には96.3に達する見込みである。このように従属人口指数がいったん低下したのち、一転上昇するというパターンを示すのは、出生力低下と人口高齢化が合わさった結果による。従属人口指数が底を打つ時期は、豊富な労働力が確保でき、扶養負担も小さくて済むため経済発展にとって有利であり、人口ボーナスといわれる。日本をはじめとする先進諸国は、この時期を過ぎ、著しい高齢化により従属人口指数の老年部分が未曽有の上昇を示す人口オーナスの時期に差し掛かっており、社会保障財政は非常に厳しいものとなっている。