選択的セロトニン取り込み阻害薬(SSRI)の一つで、商品名は「パキシル」。製薬会社グラクソ・スミスクラインによって開発された、抗うつ薬である。日本でも2000年から発売され、現在ではうつ病・うつ状態のみならず、パニック障害、強迫性障害、社会不安障害への適用が認められている。13年には、国内初の外傷後ストレス障害(PTSD)治療薬としても承認された。なお、日本におけるPTSD追加適用の申請は、海外の臨床データをもとに、関連学会を通じて公知申請制度で行われた。特徴としては、SSRIの中でも特に半減期が短いことである。そうした点を補完するため、徐放剤(半減期が長くなるよう調節した薬)も発売されている。