比較的体力のある人が頭痛、頭重、耳鳴り、肩こり、悪心、嘔吐(おうと)、食欲不振、便秘などの症状を伴う場合に有効な処方。不眠症、高血圧症、肝機能障害、胃酸過多症、糖尿病などに応用される。配合生薬は、柴胡(さいこ)、半夏(はんげ)、黄ゴン(おうごん)、枳実(きじつ)、芍薬(しゃくやく)、大棗(たいそう)、生姜(しょうきょう)、大黄(だいおう)。ミカン科の枳実は、生命活動を営むエネルギーである気(き)の滞りを改善させる作用があるので、強いストレスなどによって胃腸の働きが悪くなり、上腹部が張って便秘になっている場合にも用いられる。間質性肺炎や肝機能障害などに注意して経過観察が必要である。