軽水炉の一種で、炉心を冷却する一次冷却水(primary coolant water)が原子炉圧力容器内で沸騰し、直接タービンを回す。火力発電と同様で最も単純なシステムだが、放射性物質で汚れた一次冷却水をタービンに導くため、プラントの維持管理に伴う被曝が多い。また、通常運転時における環境への放射性物質の放出も多い。アメリカのゼネラル・エレクトリック(GE)社が開発し、日本では東京、東北、中部、北陸、中国各電力が使用。2011年3月11日に破局的事故を起こした福島第一原子力発電所はGE社から導入されたBWRであった。経済性を志向して時代とともに大型化され、現在は改良型沸騰水型炉となっている。原子炉圧力容器上部に蒸気ドライヤーなどがあるため、制御棒は圧力容器下部から挿入せざるを得ず、臨界事故など制御棒関連の事故を引き起こしやすい。日立と東芝が製造してきたが、東芝がアメリカのウエスチングハウス(WH)社を買収してPWRに転換したため、GE社と日立は原子力事業を新会社に統一した。