九州電力が1975年10月に佐賀県玄海町で稼働させた原子力発電所。すべてが加圧水型炉(PWR)で、現在までに1号機(75年10月15日稼働開始、55万9000kW)、2号機(81年3月30日稼働開始、55万9000kW)、3号機(94年3月18日稼働開始、118万kW)、4号機(97年7月25日稼働開始、118万kW)の4基が稼働している。そのうち、3号機で2009年12月に、日本初のプルサーマル利用が始まった。しかし、10年12月になって、燃料棒の欠陥が発生し、定期検査入りの予定を早めて停止した。11年6月、九州電力の社員が子会社4社に対して、定期検査中の玄海原発2号機と3号機の再稼働をめぐり安全性を説明する国主催の説明会に、一般市民を装って原発支持の意見メールを送るよう依頼。説明会はケーブルテレビやインターネットでも中継された。11年7月に、この「やらせメール問題」が発覚し、少なくとも計約2300人のもとに届いたとされる。それでも、13年10月に、新規制基準のもとでの3~4号機の再稼働を申請し、現在審査中。