原子炉とは核分裂反応の臨界状態を維持する装置である。そのため、反応度事故の心配が尽きない。そこで、原子炉自体は単独では決して臨界に達しないようにし、外部から加速器を使って中性子を供給して臨界状態を出現させるアイデアが生まれた。反応度事故の可能性を低めるメリットはあるが、加速器を動かすためには膨大なエネルギーが必要で、正味のエネルギーが得られない可能性がある。そのため、超ウラン元素など寿命の長い放射性核種を消滅させることにメリットを見いだそうとしているが、一方で新たな放射性核種を生み出してしまうなど、多様な困難が付随している。