アメリカが運用していた一部再使用型有人宇宙船。1972年から開発が始まり、81年に初飛行した。翼を持ち何度も使用するオービター(orbiter)、使い捨てにする推進剤用の外部タンク、使用後は海上にパラシュート着水させ回収・再利用する固体ロケット・ブースターから構成される。地球低軌道に7人の宇宙飛行士と30トン近い貨物を打ち上げ、2週間以上滞在する能力を持つ。開発当初は年間50回、1回30億円程度の運航コストを目指していたが、実際には年間9回、500億円超になってしまった。また、86年1月にオービターであるチャレンジャー(Challenger)の爆発事故、2003年2月にコロンビア(Columbia)の空中分解事故を起こし、2機のオービターと14人の宇宙飛行士を失った。
スペースシャトルは、11年7月8日に打ち上げられた飛行ナンバーSTS-135をもって引退。NASA(アメリカ航空宇宙局)は、シャトル引退からオリオン就航までの有人活動の空白期間、民間の企業に有人宇宙船を開発させるCOTS計画、及びCCDev計画を立ち上げている。