宇宙基本法に基づき、2012年7月に内閣府に新設された部局。宇宙開発利用に関する政策の企画および立案、並びに総合調整を行う。同時に、内閣府独自の宇宙計画を実施する権限も持っており、準天頂衛星システムの開発と運用も担当する。
宇宙基本法に基づく体制改革の議論では、当初内閣府の下に“宇宙庁”を設立する構想だったが、権限を持って行かれることになる文部科学省が頑強に抵抗した結果、“室”というかなり縮小した体制でスタートすることになった。そもそも、宇宙基本法の制定の根底には、旧科学技術庁が進めてきた宇宙開発に対して、政治が強く不信感を持ったという事情が存在する。このため、宇宙戦略室の主要ポストは経済産業省からの出向者が占めている。(→「日本の宇宙開発体制(2012年7月以降)」)