衛星打ち上げロケット「ファルコン9」(→「ファルコンロケット」)、国際宇宙ステーション(ISS)向け貨物輸送船「ドラゴン」を運用するアメリカの宇宙ベンチャー企業。インターネット決済大手のペイパル(PayPal)で成功したイーロン・マスクが2002年に設立した。正式名称はスペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ(Space Exploration Technologies)だが、同社自身が積極的にスペースXという略称を使用している。ロケットエンジンから機体搭載制御機器に至るまで自社開発を徹底し、どんどん仕様を変更し、改良を加えていくという方針で、急速に製品を高性能化させている。ファルコン9は、第1段の回収・再利用を目指しており、海上への柔着水試験に成功している。同時に能力向上型の「ファルコン・ヘビー」も開発しており、17年中に運用を開始する予定。ドラゴンも有人型の「ドラゴン2」を18年から運行を開始するとしている。