マイクロプロセッサーやメモリーにより高性能なシステムを構築する場合、チップ間を結ぶ配線の長さを短くして信号遅延を小さくするために、三次元積層やSiPとよばれる構造を用いるが、この場合にチップ間の配線長を短縮する究極的な技術がTSVである。シリコン貫通電極ともいう。具体的にはシリコンウエハーに貫通穴を形成し、チップ表面と裏面を直接電気的に接続する。このような構造にすることにより、上に積層されたチップの信号を直接下側のチップに伝えることが可能になり、信号遅延を大幅に削減できる。複数のチップを積層する場合には中間のチップにTSVを形成すれば、原理的にはいくつでもチップを電気的につなげることが可能である。