電源を切っても情報が失われない不揮発性メモリー、特に相変化メモリー(PRAM)の一種。GeSeTe(ゲルマニウム・セレン・テルル)の混晶が、結晶状態とアモルファス(非晶質)状態で抵抗が2桁以上異なることを利用し、メモリーとするもの。電流パルスを印加することで高抵抗状態と低抵抗状態を作り出せることを利用し、メモリーの書き込みを行い、その2桁程度の抵抗の違いを検出して読み出しを行う。一般に、大電流を流して高温にするとアモルファス相になって高抵抗になり、200℃程度の比較的低温で結晶化して低抵抗状態になる。85℃程度の温度で10万時間(約10年)データを保持できるとされている。また、書き込み回数も100兆回程度まで確認されていると言われているが、これは1秒間に100万回連続で書き込みして10年間正常に動作する回数であるため、究極の不揮発性ランダムアクセスメモリー(RAM)として必要な特性である。うまくCMOS回路に集積されれば、DRAMやEEPROM(フラッシュメモリー)を置き換える究極のメモリーとして広く使用される可能性もある。