エネルギーを他の形態に変換する場合において、投入したエネルギーに対して回収あるいは利用できるエネルギーとの比をいう。発電技術の場合、発電によって発生する発電電力量を、その電気エネルギーを得るために投入した発電用燃料、あるいは投入エネルギーで割った値となる。この場合の式は、エネルギー変換効率[%]=発電電力量÷発電用エネルギー×100となる。一般には発電効率、原子力発電や熱機関である火力発電では熱効率と呼ばれることもある。電気エネルギーを発電機出力で計算した発電効率は発電端効率、発電機出力から発電所で使われる所内動力を差し引いて求められる発電効率は送電端効率という。
商用化されている発電技術の中で最も発電効率(送電端効率)が高いものは、水力発電であり、90%以上にもなる。その他、火力発電では43~55%、原子力発電で32%程度、風力発電で30%程度、太陽光発電で15%程度である。発電効率は、技術進歩によって増加してきているが、それぞれの理論効率よりは低い値となる。例えば熱機関の場合、投入エネルギーの温度を高くするほど発電効率は向上するが、理論効率であるカルノーサイクル効率(→「カルノーサイクル」)を越えることはできない。