薄膜デバイス、有機デバイス、半導体ナノワイヤを用いることで、曲げることが可能なデバイスが実現されており、カーボン系のナノ材料を用いることによってさらに柔軟な(フレキシブルな)デバイスが可能になりつつある。グラフェン、カーボンナノチューブ、酸化グラフェンペーパーやそれらをプラスチック材料などに分散させたものを用いることで、グラフェンやカーボンナノチューブの強度を保ちつつ、柔軟な導電性膜やトランジスタを作製できる。これらを用いてフレキシブルな電子デバイスを作製すると、曲面を利用できることで家電などのデザインの自由度が大幅に増す。さらに、太陽電池、振動による発電装置、電子デバイスなどを着衣に埋め込むことで、着たり脱いだりできるウェアラブルデバイス(wearable device)が可能になることも期待されている。将来、握手をするだけで名刺の内容を着衣に組み込まれたメモリーに交換し合うことも可能になるかもしれない。