人工網膜やバイオニックイヤーなどの小型化された医療デバイスの総称。小型化医療技術の進展は、単なる治療器具としてだけでなく、バイオニック医療あるいは、メディカル・バイオニクスといった新しい医療概念や医療分野を生み出している。これにより、従来の遺伝情報に基づくオーダーメード医療から、昨今の健康志向を反映して一人一人の健康状態を把握ながら医療や治療につなげる健康モニタリング(health monitoring)と一体化することで、新たなオーダーメード医療へと変わりつつある。この主軸となるのが、センサー技術を中心とした小型医療マシンである。最近では、わずか11gの小型人工心臓や、人工膵臓(インスリンポンプ)が実用化されており、医療機器承認の問題が顕在化しているほか、人体を信号の伝送経路として用いる人体通信とのリンクも期待されている。