海洋プレートと大陸プレートの沈み込み境界で発生するプレート間地震の俗称。海洋プレートは大陸プレートよりも密度が大きくマントル中に沈み込み、沈み込み口では水深の深い海溝をつくる。両者のプレート境界では、引きずられた大陸プレートが反発して、巨大な地震が発生する。2011年の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)、1923年の関東地震(関東大震災)や南海トラフ沿いの地震などが典型である。この型の地震は、マグニチュード(M)8クラスとなることが多く、東北地方太平洋沖地震ではM9という超巨大地震となった。M9の震源域の広がりは95年の兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)や2016年の熊本地震の1000倍程度である。陸側プレート内の内陸型地震に比べ活動間隔が短く、過去の記録がよく残っている南海トラフ沿いの地震の場合は概ね100年から200年の間隔である。大規模な津波を伴い、地震による強い揺れの継続時間も長い。とくに堆積層が厚い平野では、長周期地震動が発生する。南海トラフ沿いの地震についても、政府の地震調査委員会はプレート境界の広い範囲が同時にずれ動き、M9を超える超巨大地震が発生する可能性を指摘している。