マンガン団塊、海底熱水鉱床、コバルトリッチクラストなどの深海底の豊富な金属資源は、将来乏しくなる陸上資源を補うものとして大きな期待がかけられている。1994年11月16日から国連海洋法条約が発効し、そこで深海底鉱物資源開発についての協議が重ねられ、「1982年12月10日の海洋法に関する国際連合条約第11条の規定の実施に関する協定」が、94年7月28日、国連総会で採択された。日本は、マンガン団塊ではハワイ東南方海域、熱水鉱床では東太平洋海膨、コバルトリッチクラストでは南西北太平洋にて重点的に調査を行った。2007年に海洋基本法が設定・施行され、また日本の大陸棚の延伸が国連に申請され、深海底の資源開発が期待される。伊豆・小笠原弧や琉球弧には多くの海底熱水鉱床が発見されており、これらを開発するための準備が活発になりつつある。一方メタンハイドレートも数多く発見され今後が期待される。