PTSD(心的外傷後ストレス障害)において治療効果をあげている認知行動療法の一つ。心理学者エドナ・B・フォア(Edna.B.Foa)が提唱した。トラウマとなっている場面をイメージの中で視覚的に再現するイメージ・エクスポージャー(image exposure)法(→「暴露療法」)を使用する。恐怖を喚起する場面を想起し暴露させることで、刺激への慣れを引き起こし、イメージ、感情、思考、身体反応の改善を促す。単一性トラウマ、複雑性トラウマのどちらにも使用できる。トラウマイメージを想起させ、同時にセラピストの指を追視する形で左右の眼球運動を行うことで、トラウマイメージを消去し、それに伴う低い自尊心を回復させるEMDRにも共通する治療プロセスが含まれている。解離症状を伴うケースには禁忌とされている。